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 いよいよ本格的にトラックシーズンが始まりますね。今回はそれに絡めたお話をします。

では、中長距離においてよくレースの前に刺激を入れるということがあります。
私がいた大学では、浸透したのか、または浸透していないけどなんとなくやっていないからのか、わからんが刺激を行う人は少なくなりました。この表現なのは、全員そうなのかは不明なため。
しかし、高校ではまだやっているのかな。私がいた7年前は必ずと言っていいほど行われていましたが、もしここを見ている高校生や、刺激をやっているよっていう方には今回ぜひ読んでほしいと思います。刺激はやっていないよっていう方で、ちゃんとした考えを持っているなら良いのですが、ないのであれば今回読んで意識しなおしてもらえればと思います。
 
さて、前日に刺激をやる必要性ってあるの?と聞かれれば、はっきり言ってやる必要はないねと答えます。
やっていると聞いたら、言葉は悪くなるが「アホか」ともいいたくなります。
私があたったこれまでの文献をみても刺激というものはなく、これほど日本独自な習慣とも呼べるものはないからです。
 
それに、前日に刺激をやることが翌日の調整とする、という理屈は論理的でも合理的でもありません。
練習プログラムの中における調整は、一週間もしくはそれ以上の単位で設定するべきであり、前日にどれくらい走れるかでレースのタイムが予想できる、と言う人がいるならば私は練習に計画性を立てていませんって白状しているようなものと同じ。
そんなもの普段の練習がしっかりできているかどうかで容易に予想できます。違う形でいえば、普段練習ができていないのであれば、レースの結果も自然に悪くなります。もしよかったというのなら、その人はたまたまマグレが出たか、走りの天才でしょう。
また、たまに心肺機能を刺激するためっていう答えを聞きますが、そんなすぐに心肺機能が向上するわけでもない。それも普段からやっておけよという話。そんなことを考えるやつは、練習とレースを別々なものだと思っているのでは。普段の練習からしっかりレースを意識した練習をすべきともいえる。
 
しかし、これだけだと前日刺激は日本人の必ずやらないといけないという概念を崩せない。
さて、ここで基本的なパターンで前日な刺激は何やられているか。中距離だと600mとか、長距離だと1000mとかかな。
大学入ってからやらなくなったから、多分こんな感じだと思う。
さて、これですが負荷でかすぎです。
中には、全力で走っちゃってベスト出たーなんて喜んでいるやつもいるが、ベスト出すのはレースでであり、その時点で目的をはき違えているやつもいる。さらに、これも目的以前の問題で刺激を行おうとするのが良くない。
以前にエネルギー生成の話でもふれましたが、エネルギーがあるほど強度の高い、つまり速いペースで走れる。逆に言えば、強度の高い、またはペースが速いトレーニングを行うと、貯蔵されているエネルギーが減少するといいました。
そう、刺激も多くの人が速いスピードでやっている、ということは貯えておくべきエネルギーをわざわざ減少させている。
減少したエネルギーを元の状態まで戻すのには約1日かかる。
そうすると、レースの時には普段よりも少ないエネルギー量で臨むしかなくなる。結果、後半ペースが落ちてしまうって望んでいない悲惨な状態になるわけです。

また、グリコーゲンローディングなんていう話もあるが、これをやっても、前日に刺激なんかやったら、貯めておいたエネルギーも減少させてしまうので、グリコーゲンローディングの意味もなくなってしまう。
刺激をやらない人はなんとなく疲労が残るからっている理由で、そこまでそのような理論的に考えてやっている人って、少ないだろうなぁ。
せっかく調整して満タンにしたエネルギーを、刺激などで大きな負荷でのトレーニングをやってしまったら、半減とまではいかないが、かなり減少してしまうという話。つまり、一言でいうとやるだけ無駄ってことです。
 
以上のことから、前日に刺激をやらない方が良いということがわかったと思います。
もちろん、なんとなく疲労が残るからという感覚での答えは間違いではない。エネルギーがなければ、身体を動かすためのエネルギーがなく身体が動かなくなる(重くなる)ともいえますから。
これで感覚だけで考えていた人もこのエネルギーというのも加えて考えると、きちっとした根拠をもてるようになるでしょう。ちなみに冒頭のところで、述べた、浸透したかしてないかっていうのはこのことを指していました。この辺どのくらいの人が意識してやっているのかな~。

 
じゃあ、前日はどうしたらいいのかって話になる。もちろん、身体は動かしておいた方がよいです。そうしないと、神経系の能力が低下してしまい、微妙なところでパフォーマンス低下の可能性がある。
そこで、もし身体を動かすのならば、いわゆる一般的な刺激というよりも動きを重視したもので、なるべく力を発揮しないようにし、速い動きで神経系に刺激を与えるようなものにするべきである。
理想は軽くwalkやjogでもしながら身体の調子や動きの確認と、100mくらい力を発揮しない程度に流しを2本前後やるくらいでしょうね。

ひとつの例、レースは土曜日か日曜日に行われるところが多い。ということは金曜日に先ほど言ったように軽く動く。んで、木曜はrest。水曜はレースペースの確認など、追い込み過ぎない程度にポイントなど普通に練習。日曜にレースがある場合でもあまり動かないようにして、土曜は軽く動き、金曜は土曜の分のちょっと多めで。というパターンもありでしょう。

まぁ、人それぞれの調整は異なるにしても、共通する重要なポイントとして、試合前であることを考えて、動きすぎないこと。レースに備えてエネルギーを貯める、そんな感じでやることが大切です。
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無題
レースペースの感覚を掴むために刺激を入れてるんですかだめなのでしょうか
2013/07/02(Tue) 編集
Re:無題
、さん
遅くなりましたがコメントありがとうございます。

>レースペースの感覚を掴むために刺激を入れてるんですかだめなのでしょうか。
⇒では、逆にお聞きしますが普段の練習からレースペースの感覚で走る練習は行っていないのでしょうか。行っているのであれば、わざわざ特別に刺激としてレースペースで走る必要性は低くなると思います。
もし、jogだけしかやっていないというのであれば、話はまた別なのですが。
 【2013/07/07】
???
陸上理論とか言っているけど、他人がおこなっている事にたいして「アホか」とか言っている時点で程度が低い。
自分の考えは自分の考えであり、たとえ習慣だとしても他人がやっている事に対していう事ではないのでは?
ピヨピヨどり 2013/05/27(Mon) 編集
Re:???
ピヨピヨどりさん

遅くなりまして申し訳ありません、厳しいコメントありがとうございます。

>陸上理論とか言っているけど、他人がおこなっている事にたいして「アホか」とか言っている時点で程度が低い。
⇒元の記事を見てみましたが、そうとられても仕方ない文章でした。反省です。
ピヨピヨどりさんに指摘されなかったらお恥ずかしい文章をそのまま出していたままだったでしょう。
ありがとうございます。
なお、今では刺激に対しても柔軟な考えになっていますので、今後修正する予定です。


>自分の考えは自分の考えであり、たとえ習慣だとしても他人がやっている事に対していう事ではないのでは?
⇒自分の考えできちんと自分の考えにのっとってやっているのであれば、それはそれで良いと思います。
しかし、現実には指導者や先輩に言われたものをそのまま自分のものにして習慣にしている。
それで結果が出ているのであれば良いのですが、結果が出てないのに習慣にこだわる必要はないと思います。習慣にこだわる方、意外と多いんですよね。もしかしたら、習慣を変えるるだけで何か変わるかもしれないのに。また、考えてやっているんんだけど残念ながらどこかずれている方も多いです。
おそらく、それに対してお恥ずかしいですが「アホか」という言葉が出てしまったのだと思われます(思われなのは一年以上前の記事なので)。

最後に読んでいただきありがとうございました。
今後、記事をアップする際には表現に気を付けていきますのでよろしくお願いいたします。
 【2013/07/07】
プロフィール
HN:
やぎ
性別:
非公開
自己紹介:
陸上歴10年目のものがこれまでの経験、知識に加えて学会などの情報をまとめたものを陸上理論としてメモしておくブログです。
この世には常識とされていたものは非常識、また非常識とされていたものは常識となっています。それも含めいろいろ考察していくつもり

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