まず、ここを理解しておけば、陸上の走りにも生かすことができるので、説明していきます。
トレーニングの順序
どのトレーニングにおいても、練習プログラムの後半になるほど、疲労の影響を受けやすくなります。そのため、多くの種目を行えるように、トレーニングの順序に注意する必要があります。順序には7つあります。
1.大きな筋肉を優先:胸・背中・大腿部などの大きな筋肉は、肩・腕・ふくらはぎ・足首・腹などの小さな筋肉よりもエネルギーを必要であるため
2.多関節種目を優先:多くの関節を動員する種目ほど疲労が大きくなるため、多くの関節を使う種目をやってから、単関節の種目を行う
3.難しい種目を優先:スクワットやデットリフトなど、正しいフォームで行うことが難しく、高度な技術を要する種目は疲労する前に行う
4.筋力・パワー系種目を優先:爆発的な筋力発揮や、各筋肉の協調した動きが必要であるため、全身がフレッシュな状態で行う
5.効果をあげたい種目を優先:疲労の影響を受けない前半に行うほど効果が期待できるため、重要度の高い種目から行う
6.姿勢支持筋の種目は後半に:体幹部の筋肉を部分的に使う運動を先に行うと、他の種目で姿勢維持が難しくなるため
7.同じ部位を連続しない:同じ筋肉を連続して使うと、疲労が早まるため、違う筋肉を順番に使っていくこと
また、トレーニングの順序として筋トレと有酸素系運動を一緒に行おうとした場合、有酸素系運動+筋トレではなく、先に筋トレをやってから有酸素系運動を行うことが望ましいとされています。この辺は、流れの関係上、次回に詳しくやっていきます。
トレーニングの負荷設定
トレーニングにおいてどのくらいの重量をどのくらい反復するのかと、負荷を設定する主な方法として、パーセント法、RM法があります。この方法は基本的に筋トレのときに用いられています。
どのような負荷設定方法を採用するにしても、最大筋力(1RM)を基本に負荷を決めるため、まず自分の最大筋力を知ることが必要です。なお、負荷の設定には基礎体力や筋力の差、トレーニングの目的、習熟度などによって異なってきます。また、トレーニングの目的によって最大筋力(1RM)は必ずしも必要とはしません。
パーセント法とRM法
筋力トレーニングの負荷設定には、主に2つの方法があります。1つは、最大挙上重量に対する割合(%)を基準にする方法でパーセント法と呼ばれています。もう1つは最大反復回数を基準とする方法でRM法と呼ばれています。
よくトレーニングの本などでみかける5RMなどは5回反復できる負荷のことを指し、6回は反復できない負荷のことを意味します。また、1RMは1回反復できる負荷のことで最大筋力のことをさしており、パーセント法は最大筋力(1RM)を測定することが多い主要トレーニングでRM法は主に補助トレーニングで用いられます。
パーセント法を用いる場合には、最大筋力(1RM)を把握する必要があります。最大筋力(1RM)の求め方には、実際に挙上してみる直接法や最大下の重量を用いた反復回数から推定する間接法などがあります。間接法は選手への負担が少なく、初心者でも怪我の危険性が少ない利点があります。
■ 直接法の手順
セット 負荷の目安 反復回数
1 50~60% 8~10回
2 75~80% 3~5回
3 85~90% 1回
4 100% 1回
5 100%+2.5~5kg 1回
最大筋力(1RM)の試技の前には3セットほどウォームアップを行います。4セット目に挙上できなかった場合は、次のセットで4セット目の重量よりも2.5~5kg軽い重量で1回の試技を行います。
■ 最大筋力(1RM)に対する割合と反復回数の関係
%1Rm 反復回数
100% 1回
95% 2回
93% 3回
90% 4回
87% 5回
85% 6回
80% 8回
77% 9回
75% 10回
70% 12回
67% 15回
65% 18回
60% 20回
60%未満 21回
トレーニングの経験などによって誤差が生じることがある。
トレーニングの目的強度別の目安
さらに、強度別に目的があるのですが、直接法だと難しいので、簡単な間接法を用いてあげていきます。
1Rm 最大反復回数
ここから筋力増加 高重量・少回数のトレーニングは筋力の向上、筋肉量の増加をもたらす
100% 1回
95% 2回
93% 3回
ここから筋肥大 中重量を用いて6~12回反復させると、成長ホルモンの分泌で筋肥大が促進
90% 4回
87% 5回
85% 6回
80% 8回
77% 9回
75% 10回
70% 12回
ここから筋持久力の向上 低重量を用いて、できるだけ多くの回数を反復すると筋持久力が高まる
67% 15回
65% 18回
60% 20回
このように、筋トレの負荷設定の基準というのは、何kgといった絶対的な数値ではなく、自分が何回くらい行える負荷かという相対的な基準ということを覚えておいてください。
たとえば、部活にてよくあることが、みんなで腕立て伏せ30回やろうということです。しかし、これがある人にとっては楽で、またある人にとってはきつい。というような形になると、得られる効果も異なってくるので、みんな一律にやるのは、ホントはよくないのです。バーベルなど重量を増やせるものならいざ知らず、自重を使った筋トレは…。なので、その辺、気を付けていきましょう。
つまり、どういった負荷をかけていけばよいのか結論からいくと、限界までやれば50回や100回できてしまうような軽い負荷ではなく、自分にとってある程度重くて10回程度しか挙げられない負荷の方が効率的で楽に効果が得られます。
かと言って、自重だと負荷をかけるのが難しいのですが、どうしたらより負荷をかけることができるのか考えてみましょう。
この世には常識とされていたものは非常識、また非常識とされていたものは常識となっています。それも含めいろいろ考察していくつもり
陸上生活に関する日記はリンクにあります。
11 | 2024/12 | 01 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |