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まず、前提として人間が活動するためにはエネルギー源が必要です。

このエネルギー源は主に糖質と脂質です。また、少ないながらもタンパク質もエネルギー源になります。
そして、私たちの身体の中では糖質はグリゴーゲンとして、脂質は脂肪として貯蔵されています。

一般的に体内に貯蔵されているグリゴーゲンは筋肉内に約1500kcal、肝臓に500kcal程度です。
これがどのくらいの量なのかというと、マラソンを3時間やれば枯渇してしまう量です。
一方、脂肪には、体重が60kgで体脂肪率20%であれば、脂肪量はだいだい12kgとなり、エネルギーにして90000kcalものの量となります。計算上では140時間分のマラソンですね。
しかし、脂肪には、皮下脂肪のように断熱材の働きをするものや、走るときに身体にくる衝撃を和らげるような働きもあるため、全部使えるものではないのです。よく脂肪がついたーとかネガティブな表現されることもありますが、脂肪は必要なものであり、過剰になることがだめなだけです。だから、後に詳しくやる予定ですが、痩せたら、脂肪が減ったら速くなるとか安易な考えは捨てるようにしましょう。
 
さて、そのエネルギー源を使って、どう身体を動かしていくかの話に入ります。
 
身体を動かすことは、つまり、筋肉を収縮、弛緩を繰り返すこと。
この時に先ほど述べた糖質や脂質を使って、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーを体内で作り出し、筋肉を動かすのです。このATPの主な素となるのが、糖質や脂質であり、少ないですがタンパク質もその素となっています。
基本的に、多くの場合、糖質と脂質のどちらも使われています。
その割合は安静時では糖質1:脂質2です。そして、運動強度が低い場合は、どちらも利用量は増加していくのですが、運動強度が高くなると、糖質の割合が高くなります。それをこれから説明していきます。
 
ざっくりいくと、糖質や脂質から分解されて作られたATPがADP(アデノシン2リン酸)とPi(無機リン)に分解されるときにエネルギーを生み運動の源になります。これが筋肉の中に貯蔵されるのですが、その貯蔵される量はわずかなので、これを再合成するシステムがあります。
それは運動の強度と時間によって変化し、「ATP-CP系」「解糖(乳酸)系」「有酸素(酸化)」の3つに分けられます。

「ATP-CP系」陸上だと100m、時間にして約7秒
エネルギーになるのが最も早く、比較的に多いが持続時間が短いのがこのATP-CP系です。ここでは体内にあるクレアチリン酸という物質が「クレアチン」と「リン酸」に分解されることでATPが再合成されるのです。

「解糖(乳酸)系」200~400m、時間にしてATP-CP系後の約30秒
体内に貯蔵されている糖質を分解するだけでエネルギーを作り出せます。糖質が乳酸に分解される過程で大量のATPを再合成されます。
 
このATP-CP系と解糖(乳酸)系では、エネルギーを作り出す際、酸素が不要なので無酸素系などと呼ばれるわけです。ここで分解されたクレアチリン酸や糖質は分解されっぱなしではなく、酸素を用いて再合成されて、さらにエネルギー源となって使われる、この繰り返しになっています。また、このとき糖質が分解される過程で生じた乳酸も酸素を用いることでエネルギーとして使われます。乳酸については後日詳しく・・・
 
「有酸素(酸化)系」800m以上、時間にして「解糖(乳酸)系」後の時間であり,酸素と脂肪があるかぎり制限はありません。
ここでは酸素を使って、糖質や脂質を燃焼させ、二酸化炭素と水が生成される過程でATPを作り出されます。そのため、時間がかかる代わりに豊富な脂質を原料とするため、エネルギーを長時間供給できるのです。
ここをうまく考えていくと、身体を動かすためのエネルギーがどのようにして生み出されるのかわかってくるかと思います。
ここから、作られたエネルギーがどのようにして、競技へとつながるのかも話していきたいと思います。
 
ちなみにここで気を付けてほしいのが、「ATP-CP系」⇒「解糖(乳酸)系」⇒「有酸素(酸化)」の順に反応が起きるのではなく、同時に起こり始めるということに注意してください。
 
わかりやすくいうと
糖質は、砂糖を思い浮かべてもらうとわかると思います。砂糖は水に溶けやすいですよね。こうした物質は血液にのって運ばれるのですが、溶けやすいものは早く運搬されることがイメージできると思います。つまり、糖質はエネルギー源として使うのにも素早く対応できるのです。
しかし、一方、脂質、脂肪は水に溶けにくい。水に溶けにくいということは運搬が遅い。つまり、脂質は水には溶けにくいため、エネルギー源として使うのに時間がかかるのです。
まとめると、糖質を分解して利用することは脂質に比べ短いのですぐに活発に分解できる、急にエネルギーが必要になった時素早く対応できるの。
このように、糖質は使いやすくエネルギーになりやすいのですが、使えば使うほど、すぐなくなってしまいます。そのため、安静時には脂質を分解したエネルギーが多く使われてます。
しかし、糖質は運動強度や運動レベルが高くなるほど、エネルギーにしやすいため、糖質が多く使われはじめ、それがなくなると、運動レベルが落ちてきます。
簡単にいえば、マラソンのように激しい競技の運動後半をイメージしてもらうとわかると思いますが、ペースを維持できなくなってくるのは貯めてあった糖質が必要最低限しかなくなくなることが1つの大きな要因だと考えられています。
あ、ここで注意してほしいのは、この運動強度が上がっても、糖質の割合が大きくなるだけで、脂質のエネルギーを使わないってことではないので気を付けてください。
 
 
ここで、巷でよく言われている有酸素運動や無酸素運動について、正しく意味を理解してほしいと思います。
 
酸素を使ってエネルギーを作り出す運動を有酸素運動と呼び、運動を行う時に必要とするエネルギーを作る時に、酸素を使わずに行うような状況がある運動を無酸素運動と呼びます。
そこで、最初に言った言葉、安静時では糖質1:脂質2の割合であるという言葉を思い出してください。
つまり、糖質や脂質を燃焼させることはATPを作り出す、有酸素系なので、安静にしていても有酸素運動になっているのです。
言ってしまえば、生きていること自体が有酸素運動なのです。
そこで、短距離は無酸素運動といわれていることが多いかと思いますが、実はそうではありません。
無酸素運動というと、酸素を使わない運動とイメージされていますが、それは違います。
エネルギーを作る時に酸素を使わない無酸素系があるだけなのです。短距離は、エネルギーをすぐ作ることができる無酸素系を通してエネルギーを使います。また、このとき人を動かすエネルギーが酸素を使わない無酸素系だけになるかというと、そうではなく、酸素も使われています。
上で述べたように、分解されたクレアチンリン酸や糖質は、酸素を用いてさらにエネルギーとして使われていきます。そこで、無酸素系でのエネルギーを使いながらも、酸素もちゃんと使われているのです。
つまり、無酸素系でのエネルギーを多く使っているだけであって有酸素運動でもあるので、完全な無酸素運動はないということに注意してください。人間は生きていること自体が有酸素運動といってもよいのです。
ちなみに400mを究極の無酸素運動って聞いたことあると思いますが、こうした観点からみると、まったく違うということですね。また、先ほど注意した「ATP-CP系」⇒「解糖(乳酸)系」⇒「有酸素(酸化)」の順ではないということもこのためなのです。

そのため、今後わかりやすくするため、酸素を使わない運動は無酸素性運動、酸素を使う運動は有酸素系運動と記述していこうと思います。
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