今回は現在、トレーニングにおいてトレーニング強度を知るためにメジャーな指標である心拍数について取り上げます。この指標は呼吸や脈拍に関するものであることから、自覚しやすく測定も簡単なもののため、よく用いられています。
身体能力のそれぞれのところでもとりあげましたが、ここではより詳しくやっていこうと思います。
分量が多いので、いくつかに分けてやっていきます。
まず、運動をすると筋肉や末梢組織の酸素需要が高まるため、酸素が肺を通り血液に取り込まれるときに、心臓のポンプ作用によって全身の血管内を血液が循環します。そして、組織や器官の活動に必要な酸素やエネルギー源が供給され、また二酸化炭素や不要な代謝物が肺や腎臓に運び込まれます。
ではここで、なぜ、酸素需要が高まり、心臓のポンプ作用が起こるのでしょうか。
それは、エネルギー生成のところでお話しした糖質や脂質から酸素を使ってATP、つまり身体を動かすエネルギーを作り出すためなのです。また運動するということは、全身の、多くの筋肉を使うということでもあります。もちろん、筋肉だけではなく、それ以外での組織でも酸素は使われています。
そのようにして身体の中で糖質や脂質のようなエネルギーが使われるのですが、それをエネルギー消費量といいます。しかし、身体の中でで糖質や脂質がどれだけ減ったかなんてすぐにはわかるはずもありません。そこで、エネルギーを消費する際には酸素を用いることから、酸素摂取量を求めることによりどれだけエネルギーを消費したかわかるようになります。
また、エネルギー消費量は体重の影響を大きく受けます。
体重が多いとそれだけ運動するのに多くのエネルギーが必要です。よく体重減らすと、速くなれるよという話が出てくるのもこのためです。つまり、体重が少ないほどエネルギーを節約することができます。しかし、体重を減らしすぎると身体の調子を整えるための機能を損なってしまうので、あくまでも過剰であろう部分の体重を減らすだけに努めた方が賢明です。
さてそこで、体重のことを考慮した指標として、酸素摂取量の最大値である最大酸素摂取量があげられています。
最大酸素摂取量とは簡単に言えば、体内に取り込むことができる酸素の最大値のことです。
もちろん、体重が多いほど多くのエネルギーを必要とし、体重が低いほど少ないエネルギーですむ。また同じ体重でも最大酸素摂取量も異なります。
そこで、その人がその運動を行った時にどのくらいの強度か表すために用いられる方法として、そのときの酸素摂取量が最大酸素摂取量のどのくらいの割合かというものがあります。この割合を%VO2maxといいます。
そして最大酸素摂取量よりも低い運動強度では、酸素摂取量と運動強度は比例します。たとえば、速度が2倍になれば、酸素摂取量も2倍になります。そこで、その時の酸素摂取量の最大酸素摂取量に対する割合は、体重やその人の最大酸素摂取量の大小に関係なく、強度を示す数値となります。たとえば、1500~5000mは100%VO2maxとなり、距離が長くなるほど、その値は低くなります。
さて、酸素は肺を通って血液へと運ばれます。肺を通りぬける血液量は、心臓が送り出す血液量です。心臓の左心室から送り出される血液は、肺に向かい、右心室から送り出される血液は肺に向かう。そして心臓の送り出す血液量のことを心拍出量といい、これは1回の送り出す量とその回数で決まる。
心拍出量=1回拍出量×1分間当たりの心拍数
心拍出量は、安静時よりも運動時のほうが多くなるが、その増加はわずかであり、強度が上がるほどにその1回拍出量は増加しなくなります。そのため、心拍出量は心拍数の影響を大きく受けます。
このことから、酸素選手量は心拍出量によって大きく決まるが、その中でも心拍数が大きく影響を占めることになります。しかし、実際には肺における酸素取り込み効率も変わりますし、心拍数だけで酸素摂取量が決まるのではないことに注意してください。
運動強度と心拍数の関係として、大きくみるとほぼ直線関係にあります。そのため、心拍数から運動強度を知ることができます。ここでの運動強度とは、そのときの酸素摂取量の最大酸素摂取量に対する割合のことです。
ただし、まったくの比例関係ではなく、安静から最大心拍数までの範囲ですのでそれを考慮する必要があります。
安静時では10%VO2maxくらいの酸素摂取量、最大心拍数のときが最大酸素摂取量すなわち、100%VO2maxとなり、その間の関係ですから、安静時の酸素摂取量を10%VO2maxとすると、10%から100%まで酸素摂取量が増える間に心拍数が安静心拍数から最大心拍数まで増えるということで求めることができます。
ある運動時の運動強度(最大酸素摂取量に対する割合(%))は、心拍数を用いて、以下の計算式で推定できることができます。
運動を行ったときの運動強度(%VO2max)=
((その時の心拍数-安静時心拍数)/(最大心拍数)-(安静時心拍数))×90+10
・最高心拍数=220-年齢
・安静時心拍数=起床してすぐの心拍数
たとえば、ある選手の最高心拍数が200拍/分、安静時心拍数は50拍/分であるとき、
運動を行ったその時の心拍数が140だった場合の運動強度(%VO2max)は、
(140-50)/(200)-(50))×90+10=64%VO2maxと算出できます。
すなわち、心拍数が140だったときの運動強度は64%V2maxとなるわけです。
しかし、最高心拍数の式は個人差に影響を受けるので、プラスマイナス10の変動はあることが考えられています。
そのため、こうした運動強度を算出するときには注意してください。
身体能力のそれぞれのところでもとりあげましたが、ここではより詳しくやっていこうと思います。
分量が多いので、いくつかに分けてやっていきます。
まず、運動をすると筋肉や末梢組織の酸素需要が高まるため、酸素が肺を通り血液に取り込まれるときに、心臓のポンプ作用によって全身の血管内を血液が循環します。そして、組織や器官の活動に必要な酸素やエネルギー源が供給され、また二酸化炭素や不要な代謝物が肺や腎臓に運び込まれます。
ではここで、なぜ、酸素需要が高まり、心臓のポンプ作用が起こるのでしょうか。
それは、エネルギー生成のところでお話しした糖質や脂質から酸素を使ってATP、つまり身体を動かすエネルギーを作り出すためなのです。また運動するということは、全身の、多くの筋肉を使うということでもあります。もちろん、筋肉だけではなく、それ以外での組織でも酸素は使われています。
そのようにして身体の中で糖質や脂質のようなエネルギーが使われるのですが、それをエネルギー消費量といいます。しかし、身体の中でで糖質や脂質がどれだけ減ったかなんてすぐにはわかるはずもありません。そこで、エネルギーを消費する際には酸素を用いることから、酸素摂取量を求めることによりどれだけエネルギーを消費したかわかるようになります。
また、エネルギー消費量は体重の影響を大きく受けます。
体重が多いとそれだけ運動するのに多くのエネルギーが必要です。よく体重減らすと、速くなれるよという話が出てくるのもこのためです。つまり、体重が少ないほどエネルギーを節約することができます。しかし、体重を減らしすぎると身体の調子を整えるための機能を損なってしまうので、あくまでも過剰であろう部分の体重を減らすだけに努めた方が賢明です。
さてそこで、体重のことを考慮した指標として、酸素摂取量の最大値である最大酸素摂取量があげられています。
最大酸素摂取量とは簡単に言えば、体内に取り込むことができる酸素の最大値のことです。
もちろん、体重が多いほど多くのエネルギーを必要とし、体重が低いほど少ないエネルギーですむ。また同じ体重でも最大酸素摂取量も異なります。
そこで、その人がその運動を行った時にどのくらいの強度か表すために用いられる方法として、そのときの酸素摂取量が最大酸素摂取量のどのくらいの割合かというものがあります。この割合を%VO2maxといいます。
そして最大酸素摂取量よりも低い運動強度では、酸素摂取量と運動強度は比例します。たとえば、速度が2倍になれば、酸素摂取量も2倍になります。そこで、その時の酸素摂取量の最大酸素摂取量に対する割合は、体重やその人の最大酸素摂取量の大小に関係なく、強度を示す数値となります。たとえば、1500~5000mは100%VO2maxとなり、距離が長くなるほど、その値は低くなります。
さて、酸素は肺を通って血液へと運ばれます。肺を通りぬける血液量は、心臓が送り出す血液量です。心臓の左心室から送り出される血液は、肺に向かい、右心室から送り出される血液は肺に向かう。そして心臓の送り出す血液量のことを心拍出量といい、これは1回の送り出す量とその回数で決まる。
心拍出量=1回拍出量×1分間当たりの心拍数
心拍出量は、安静時よりも運動時のほうが多くなるが、その増加はわずかであり、強度が上がるほどにその1回拍出量は増加しなくなります。そのため、心拍出量は心拍数の影響を大きく受けます。
このことから、酸素選手量は心拍出量によって大きく決まるが、その中でも心拍数が大きく影響を占めることになります。しかし、実際には肺における酸素取り込み効率も変わりますし、心拍数だけで酸素摂取量が決まるのではないことに注意してください。
運動強度と心拍数の関係として、大きくみるとほぼ直線関係にあります。そのため、心拍数から運動強度を知ることができます。ここでの運動強度とは、そのときの酸素摂取量の最大酸素摂取量に対する割合のことです。
ただし、まったくの比例関係ではなく、安静から最大心拍数までの範囲ですのでそれを考慮する必要があります。
安静時では10%VO2maxくらいの酸素摂取量、最大心拍数のときが最大酸素摂取量すなわち、100%VO2maxとなり、その間の関係ですから、安静時の酸素摂取量を10%VO2maxとすると、10%から100%まで酸素摂取量が増える間に心拍数が安静心拍数から最大心拍数まで増えるということで求めることができます。
ある運動時の運動強度(最大酸素摂取量に対する割合(%))は、心拍数を用いて、以下の計算式で推定できることができます。
運動を行ったときの運動強度(%VO2max)=
((その時の心拍数-安静時心拍数)/(最大心拍数)-(安静時心拍数))×90+10
・最高心拍数=220-年齢
・安静時心拍数=起床してすぐの心拍数
たとえば、ある選手の最高心拍数が200拍/分、安静時心拍数は50拍/分であるとき、
運動を行ったその時の心拍数が140だった場合の運動強度(%VO2max)は、
(140-50)/(200)-(50))×90+10=64%VO2maxと算出できます。
すなわち、心拍数が140だったときの運動強度は64%V2maxとなるわけです。
しかし、最高心拍数の式は個人差に影響を受けるので、プラスマイナス10の変動はあることが考えられています。
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陸上歴10年目のものがこれまでの経験、知識に加えて学会などの情報をまとめたものを陸上理論としてメモしておくブログです。
この世には常識とされていたものは非常識、また非常識とされていたものは常識となっています。それも含めいろいろ考察していくつもり
陸上生活に関する日記はリンクにあります。
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