まず、当たり前のことですが最も大切なことは何のために陸上をやっているのか明確にすること。
楽しみたいからという方もいらっしゃるでしょう。
しかし、どうせやるのであれば、記録の向上を図ることができたら、もっと楽しむことができると思いませんか。
 
次に、現時点で自分の状態において、どの種目でどのくらいの記録を出したいのかも明確にすること。
それが、なければただ練習をやっていても、目的と効果が矛盾してしまい、遠回りになってしまうことにもなります。
 
たとえば、800mをやるのに、マラソンの練習をやっていてもベストな記録は望みにくい。
また逆に言えばマラソンの練習をしていれば、800mも早くなるかといえばそうではないでしょう。
速くなることもありますが、それぞれの種目において身体に起こる反応自体が異なるので効果的ではないためです。
また、速くなったとしても、それ専用の練習をしていればもっと速くなったのではともいうことができると思われます。
さらに、両立させようとして、結果的に中途半端になってしまうことも多くなるのではないかとも危惧しています。
実際、私の後輩にその辺について注意していなかったために
大学4年間やっても、高校時代のベスト記録を超えることができなかった人が何人もいたことからの反省です。
そのため、練習において何を目的としてやるのか明確にし、それに見合った練習を行えば
より効率的で効果的な練習ができ、ベストパフォーマンスができるようになると考えられます。
 
大学生男子であれば、箱根駅伝や箱根駅伝予選会もあり、なかなか練習のプログラムを作成するのに、苦労することもありますが、そうでない方は狙いたい種目に応じた練習を行うことがベストな判断かと思われます。
 
もちろん、内的要因として個々の素質、能力や目標、外的要因として設備環境、時間的環境、人的環境には差があるので、ベストな練習プログラムというものを見つけ出すことは困難です。
 
また、陸上やマラソン関係の雑誌にこれこれの練習やっているからこのようにやろうという方も多いと思われますが
そもそも個人差があるのでそのままやるのも意味がないです。
さらに、その中でたとえば400のインターバルとして×10あるいは×12とか
30km走とか当たり前のようにあげられてたりしますが
その数字がほんとに効果的であるのかも、これまで調べた限りでは実験的に行われていなく、根拠はありません。
おそらく、本数など決められているのはその数字が区切りとして分かりやすく良いとされているためでしょう。
そのため、それをそのままやるというのも意味がありません。
ただ、これまでの指導者の練習プログラムを否定しているのではありません。
さまざまな経験を蓄積していって、それが結果となってあらわれていますし。
ただ、個人差や身体に起こる反応を無視して、与えられたものをただこなすというのを危惧しているのです。
さらに、近年研究されているものにふれていて、そこを変えればより効果的であるのになぁという所もあります。
 
そこで、ここではベストとまではいかないけどもベターであり効果的な練習、そして良くはない練習というものは何か
これをさまざまな観点から考察していきたいと思います。はじめは基本的な話もあったりしますがご了承ください。
また、在学中に質問があったり、よく見られる疑問な点もあげていくつもりです。
そうして、自分にとって、何がベストになるのか考察できるようにしていきましょう。
 
ここでは、材料をあげていくだけなので、提案はするかもしれませんがこれこれをやれ、とかは具体的に出さないつもりです。
それぞれ個人差があるので、それをいったところで意味もありませんから
ただ、これらの材料をもとに自分はどんなことをすれば速くなるか、と考えていくことができるようになれば幸いです。